タクシードライバーの給料や年収は一般的に350万円ほどとされている一方、実際には都市部や地方などタクシードライバーとして働くエリアによって変動し、また歩合制や時給制など給与形態によっても変わることがポイントです。
歩合制の場合、基本給が設定されており、そこにタクシードライバーとして働いて得た売上額に応じてインセンティブが支払われます。一方、日勤や夜勤といった勤務時間帯が決まっているタクシードライバーなどであれば時給制によって給料が決定されることもあるでしょう。
タクシードライバーとして積極的に稼ぎたいと思っても、闇雲に街中をタクシーで流して見込み客を探しているばかりでは一向に売上は増えません。タクシードライバーの稼ぎ方を考える上で重視すべきは、乗務時間全体の中で、実際に乗客を乗せて走行している時間(実車率)です。
タクシードライバーとしての売上アップを目指す場合、少しでも効率的に乗客を乗せて移動して運賃を稼ぐことが前提となるため、実車率を高められるような方法を考えなければなりません。
具体的には、見込み客を獲得しやすい場所や時間帯をあらかじめチェックしておき、例えば通勤時間帯であれば駅などで付け待ちを行い、昼間の時間帯であれば街中を流しながら見込み客を探すといった戦略が大切です。
また、その日の天気予報や周辺のイベント情報などを調べておき、状況に合わせて営業スタイルを変えることも肝要です。その他にも、休憩や情報確認は客の少ない時間帯に済ませるといった配慮も必要でしょう。
実車率を高めると同時に、個々の乗客の単価を意識することも効果的な稼ぎ方として不可欠なポイントです。
もっと簡単に言えば、1メーターだけの短距離利用の顧客ばかりを相手にしていても、なかなか客単価を上げられず売上アップにつながらないことになります。そのため、理想的には長距離移動を希望する乗客を発見できるような対策が重要です。
もちろん乗客がどのような場所へ移動するかは運次第という面もありますが、例えばスポット間の距離が離れている観光地や、住宅街まで距離のある繁華街などは狙い目です。
タクシードライバーにとって自分の営業エリアに関する情報収集は、効率的な稼ぎ方を叶える上で絶対的に欠かせない営業努力となります。
道路工事や交通規制といった渋滞に関連する情報はもちろん、周辺の商業施設や人気の飲食店といったエリア情報、天気や気温といった天候に関する情報、イベント施設や音楽ホールなどが近くにある場合はイベント情報や駅の混雑状況なども積極的に収集してください。
またタクシードライバー同士で魅力的な情報を交換できるよう、コネクションを広げることも取り組みの1つです。
タクシードライバーは接客業であり、タクシーに乗ってくれた顧客からの満足度や信頼感が高ければ、次の乗務や指名などにつながることもあります。
また飲食店などが顧客へ代行タクシーを案内するような場合も、信頼できるタクシードライバーやタクシー会社だと思ってもらっていれば、積極的に自社のタクシーを呼んでもらえるかも知れません。
タクシードライバーは車を安全に運転するだけでなく、人から安心してもらえるような接客を意識します。
配車アプリやタクシーの予約ツールといったサービスも普及しており、それらのシステムを効果的に利用することで、待機時間を減らして実車率を高められることもポイントです。
街中でタクシーを走らせながら見込み客を探すような流し営業では、タクシーを使ってくれそうな人をスムーズに見つけられるかどうかも売上アップに影響します。
例えば百貨店や商業施設などから沢山の買い物袋を抱えて出てきたり、観光ホテルから大きな旅行バックを持って出てきたり、あるいは急な天候悪化にもかかわらず歩道を歩いている人など、タクシーを求めそうな人へ上手にアプローチしていきます。
また、歩道の人々の歩く方向と車線の向きを意識して合わせることも肝要です。